【書評】『砂漠』伊坂幸太郎



僕が最も好きな小説です。東北大生であれば買って読んでほしいです!

一般教養の授業で扱ってほしいです!!


砂漠』は大学生(東北大学の学生)5人の大学4年間を描いた青春物語です。

5人の名前は,北村西嶋東堂・鳥井
(麻雀好きな方は気が付いたかもしれませんが、鳥井以外の名字が東西南北なのです)


その他脇役が莞爾・鳩麦・長谷川。加えてプレジデントマン?!。



5人の個性は次のとおり

北村:合理的でめんどくさがり。決まり文句は「なんてことは、まるでない
   他人に無関心な性格から、他人思いな性格への変化が感じられた

:超能力を有する気が弱い女子。僕の脳内では西野七瀬。

西嶋:「前進前進また前進」の精神。自分の軸がぶれない。

東堂:常に冷めている大学一の美女。西嶋のことが気になっている。

鳥井:お調子者。南の恋人。事件により左腕がなくなってしまうが、理不尽に負けず頑張って生きている。



仙台を歩く通行人に「大統領か?」と声をかけ襲撃するプレジデントマンの正体を突き止めようとする5人。
プレジデントマンを追っている過程で別の強盗事件に巻き込まれ、
鳥井が左腕をなくしてしまう。。。

事件の解決に向けて行動しながら、恋愛も発展し、物語が進んでいく。

めんどくさがりの北村が「ほーほー」と相槌を打つ鳩麦さんと付き合ったり,

西嶋が突飛もないことを言ったり。


下に西嶋の名言を貼っておきます。

西嶋

「目の前の人間を救えない人が、もっとでかいことで助けられるわけないじゃないですか。歴史なんで糞くらえですよ。目の前の危機を救えばいいじゃないですか。今、目の前で泣いている人を救えない人間がね、明日、世界を救えるわけがないんですよ」

西嶋

「自分たちさえ良ければいいや、そこそこ普通の人生を、なんてね、そんな生き方が良いわけないでしょうに」

西嶋

麻雀にはピンフって役があるんですよ。平和って書いて、ピンフなんだけど、俺はね、そのピンフを一生懸命作っていたんですよ。平和を願ってピンフを、点数安いのに、頑張って作ってるのにね、まわりのオヤジたちがどんどん、邪魔して、俺を負かすんですよ。俺は、世界を平和にしようとしているのに」



伊坂さんが題名を『砂漠』にした由来はわかりませんが、僕なりの解釈を述べたいと思います。

大学生は、親から無償の支援がある子どもから、社会に出て自立する大人との境目にあたります
社会は、子どもからすると予想以上に厳しい環境であり、まるで砂漠です。
子ども時代はオアシスかもしれないが、大人は砂漠で生きていかなければなりません。

伊坂さんからのメッセージは、大人になりオアシスを懐かしむことは問題ないが、砂漠から逃げ出してはならないということなのではないでしょうか。
大学生でつくったかけがえのない仲間、人間関係は、きっと砂漠を生きていくうえでのオアシスになると思います。



東北大生にお勧めする理由は,

仙台の街(アーケード・広瀬川・西公園がでてきます)が舞台になっていること

・主人公が大学生(おそらく東北大生)であること

・伊坂幸太郎が東北大出身であること

読んで損することはないので,東北大生協で買って読んでください♪

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